国家の品格

年末の日曜日なので今年のベストセラーや今年の3冊とか特集がありますが、国家の品格という本が売れたそうで、自分も読んだのですが、ちょっとね。本はほめるだけでよくてネットでけなしても意味がないという主義ですが、この本はひどい。すぐ読み終わるから被害は少ないし、まったくためにならないというわけではないのですが、知的なふりして知的でない本というのは、エセ科学(血液型等々)と似ててわたしの神経にさわります。ぐだぐだ言っててもしょうがないので、書くと、日本は美しい。世界は理論だけでできているのでないことを文化的に体現している。等々、このままでは血液型性格診断と同じではないですか。発禁しろとまでは言わないけど、これが日本のベストセラーだと思うと恥ずかしさでいっぱいです。
それほどではないけどバカの壁でも似たような感触があって、口述筆記で読みやすくして、娯楽として書かれているのかなぁ、と思えばいいのかしら。
せっかくの歴史、言語、明治維新、敗戦、東京裁判と、命をかけて考えなければならないネタがいっぱいある国家に生まれたのですから、ちゃんと考えましょう。