正弦定理の証明
正弦定理(law of sines)とは、
三角形ABCで、頂点A、B、Cに対する辺の長さをそれぞれ、a、b、cとする。このとき次の定理が成立する。
a / sin A = b / sin B = c / sin C = 2 * R
ここでRは三角形ABCの外接円の半径である。
証明
0 < ∠A < π / 2 のとき、線分 BD が外接円の直径となるような点 D を外接円上にとる。
円周角の定理より、
∠ A = ∠ D
BD は外接円の直径であることから、
BD = 2 *R
∠ BCD = π / 2
よって、正弦の定義より、
2 * R * sin D = a
sin D = sin A なので、
a / sin A = 2 * R
同様に、他の角についても成り立つ。
∠ A = π/2 のとき、BC = a = 2 * R であり、
sin A = sin ( π / 2 ) = 1
であるから、
a / sin A = 2 * R が成り立つ。
π / 2 < ∠ A < π のとき、線分 BD が外接円の直径となるような点 D を外接円上にとる。
円に内接する四角形の性質から、
∠ CDB = π - ∠ A
∠ CDB = D とすると、
sin A = sin D
となる。 BD は外接円の直径だから、BD = 2R。 正弦の定義より、
2 * R * sin D = a
よって、
a / sin A = 2 * R
同様にして他の角についても成り立つ。
以上より正弦定理は成り立つ。