通貨論

ある時ある国の話です。
はじめは金(ゴールド)の裏付けで発行していた紙幣の発行を、金とは交換しないことにしました。
国民は始めはちょっとびっくりしましたが別に日常に何の変化もないので暫くすると慣れました。
ただそのままだと不安なので紙幣を発行する機関を別にすることにしました。
その機関(中央銀行)はマーケットにある国債を買い上げると同時に紙幣を発行することとしました。
こうすることによりその機関は利息分しか儲からなくなります。
また、やたらに紙幣を発行すると、経済状況にもよりますが、インフレになり金利が上昇し国債は値下がりしますので、その機関は損をしてしまいますのでやたらに紙幣を発行しなくなりました。
一方、国の経済が必要とする紙幣が不足するような状況だとお金の価値が上がり物の値段が下がりますので、その場合は多めに紙幣を発行して国債を買うことにより物価と金利を一定に保つことができます。
つまり基本的にはその機関は金利だけを見ながらお金を発行することになり、そのことより、国家が金を裏付けにお金を発行していた時代の機能を自動的に果すことになります。
すなわち、経済規模が大きくなっているのに金がないためブレーキがかかってしまったり、逆に金との交換比率を無尽蔵にさげてインフレで経済をダメにしたりといったことがなくなります。
大雑把に言えばこの仕組みにより第二次世界大戦以前は20年ごとにあった大不況がなくなったわけです。


という理解で合っていると思うのですが、通貨の本を読んでもこういう風には書いてないですよね。
どうでしょうか。