i 41CX+ 入門

i41CX+ は HP 電卓の HP41CX を iPad 上でエミュレートしたものです。わたしは iPad 上でなにかプログラムできるアプリがないかなぁと探していて、見つけました。アップルがプログラム言語をアプリとして認可しない方針なので iPad 上ではプログラムができない、という信じられない状況が続いています。その結果こんな楽しいマシンなのに使っているとだんだんバカになる。


プログラム言語の範疇に入るかちょっと疑問ですが、数式処理システム ( CAS , Computer Algebra System ) の一種の REDUCE が i41CX+ 上で使えます。


i41CX+でREDUCEを使う
http://d.hatena.ne.jp/niming538/20110530


REDUCE は REDUCE でよいのですが、折角の HP 電卓ですので、電卓機能について書きたいと思います。というのも、この電卓は数式を逆ポーランド記法という入れ方で入力するのですがこれがとてもプログラムっぽい。数式を頭の中で、逆ポーランド記法に翻訳しながら入れると入れ終わった時には解答が出ているという非常に効率のよい方法です。あと、REDUCE のように高度ではありませんが逆ポーランド記法を利用したプログラミングが出来る仕組みがあってそれも説明したい。


さて、App Store で購入した i41CX+ を起動すると、HP41CX が現れます。データがないとか、なんとかエラーが電卓のディスプレイに出ていますが気にしない。


1 + 2 = 3


というのをやってみます。キーボードのキーを表すために、かっこの、[ と ] ( 各カッコ、ブラケット ) を使います。


[1] [ENTER] [2] [+]


すると答えの、3 がディスプレイ上に現れています。
これを説明します。
[1] を押してから、[ENTER] を押すと [1] がスタックに入れられます。次に、[2] と [+] を押すと、[+] が [2] と [1] に作用して、答えの 3 がディスプレイに表示される。こんな感じ。


1 + 2 + 3 + 4 + 5 = 15


これは次のように入れます。
[1] [ENTER] [2] [+] [3] [+] [4] [+] [5] [+]


1 + 2 + 3 * ( 4 + 5 ) = 30


こういうのはかっこは使わず計算順序を考慮して次の様に入力します。
[4][ENTER][5][+][3][*][2][+][1][+]


スタックにどんどん数字を入れてから演算子を押す方法もあるのですが、HP41CXはスタックの数が少ないので、このように一番深いところから順に入れます。


つづく