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日本人の起源とハプログループ

考古学 読書感想 ミトコンドリアDNA

新日本人の起源神話からDNA科学へ
崎谷満
2009
という本をよみました。

 

この本では次のようなことが最新の知見にもとづいて書かれています。

 

ミトコンドリアDNAハプログループとY染色体ハプログループのどちらを見ても日本人は多様性に富んでいる。
それらのハプログループで台湾に残っているものはないので、南方説は否定され、各ハプログループは北方経由で日本にやってきた。
大陸では多様性は失われたが、日本列島でお互いを排斥することなく助け合ってきた。

 

塩谷満先生は勘違いをしていて、遺伝的浮動によってハプログループは単純化するので、多様性の少ない地域から多様性の高い地域に人が移動したとは普通考えません。その確率は非常に低い。日本人が先祖とは言いませんが、南方でハプログループが多様化して、日本にやってきて、多様化したままの状態が保存されたのが日本、日本以外の各地域は遺伝的浮動によって単純化されて現在に至ると考えるのが正しいと思います。

 

追記:

もうちょっと言葉を足すと、例えばDが中国にいて、A、GがシベリアにいてBがチベットにいるとそれぞれがなんらかのルートを辿って日本にやってきた、という風に崎谷、篠田は議論するのだけれど、もっと大きなスケールで、どこかでハプログループミクスが発生して、その内中国に行ったグループではDが生き残り、シベリアに行ったグループではA、Gが生き残り、日本に来たクループではその他も含め比較的多くが生き残ったということです。