楽譜の著作権

本は青空文庫があるのにフリーな楽譜のサイトがないのは楽譜の出版社の横暴だ、というような意見をどこかでみましたがたぶん大きく間違っています。


あらためて言うまでもないですが、人が苦労して経済活動に載せたものをタダでコピーするのはなんらかの形で違法にして取り締まらないと経済が成り立たない。引いては文化に悪影響を与えます。


青空文庫はコピーではありません。なんらかの作業を経由してテキストという非常に制限された形にして変形してフリーにしているものです。
同じことを音楽、楽譜について考えると著作権がなくなったもの、ないものについてコピーでなく、テキストにしてネットで供給するというのが考えられます。

マークアップ言語としてのMMLやLilyPond記法で入力し、そこからツールを使って楽譜を起こしたものならば位置づけとして青空文庫、グーテンベルグプロジェクトと同じになるという考え方です。


音楽はメロディーだけでなく、コード進行や伴奏などつけますのでどこから編曲と言えるのかグレーゾーンがありますが、このへんは常識的な判断が可能だと思います。たとえば唱歌の「さくらさくら」のメロディーを使った交響曲を誰かが書いて発表したものの楽譜はフリーで使っていいということはないし、「さくらさくら」にピアノ伴奏やコードをつけたものは印刷物のコピーでないかぎり楽譜としてはフリーだと思います。


いまのところこんな考え方でこのブログに楽譜を載せています。


以上