プーチン頑張れ、がんばれプーチン

ウクライナの大統領ゼレンスキーが馬鹿なのとアメリカとヨーロッパが姑息なせいでこんなことになってしまいました。

さて、経済制裁について。日本が太平洋戦争を始めることになった理由が石油の禁輸による経済制裁だった。それから80年経った今なら全世界揃って経済制裁したらどんな国でも潰れる。

と言うわけで、米ドルが国際通貨なのでそれとの交換を禁止すれば、経済制裁になる、ハズでした。SWIFT国際決済網から排除する、というのがほぼそれに近い。

しかし、今の所ルーブルが30%ほど下がったに過ぎない。1998年に1000ルーブルのデノミを行った国にしてみればこの程度は許容範囲だろう。

思いつく理由を挙げてみよう。

  1. エネルギーについては影響がないように配慮されたらしい。つまり、ヨーロッパや日本は支払うことができる。ガスや石油の輸出国であるロシアにとって寧ろ好都合。

  2. 既に北朝鮮、イランなどが同じような制裁を受けており対応経験がある。エネルギーと食料などのライフラインが維持できれば大丈夫。国内のインフレは避けられないが前回のロシア経済危機を救ったのはプーチンである。

  3. 中国が経済面でのサポートを明確にしている。中国を含めての経済封鎖はいずれは来るものと中国は思っているので、中国は丁寧に対応するだろう。そもそもドルによる経済封鎖は経済テロ (とイランが昔言っていた) なのでやってはいけないことで、暴力に等しいと思う。日本政府も建前上はアメリカに付くが、エネルギーの輸入を含め穏当に対応するだろう。

  4. 1998年のロシア経済危機の頃餓死者が出たかどうかはわからないが、通貨が紙切れになっても国家が維持できた経験は強い。江戸幕府が終わった理由が私見では銀本位制の崩壊にある。経済崩壊、通貨崩壊は世界中で最近も起きているがそこからの回復は多くの場合強い指導者と権力の集中が必要なのだと思う。

  5. 本当に完全に経済封鎖、輸出入の封鎖をすれば、ウクライナどころではなくなり、ロシアは崩壊するが、そこまでは誰も望んでいるわけではない。

ゼレンスキーがいけない理由:

  1. ミンスク合意を破ってロシア人地区の自治を認めない。ロシア語の禁止など。

  2. 今の時点でNATO加入を唱えることの意味は宣戦布告に等しいことをわかっていない。EUと違ってNATOは希望すれば入れる。トルコはNATOには加入しているがEUには加盟できない。台湾が独立しようとすればアメリカが止めるように本来はアメリカなりが裏で指導しなければいけないのに煽っているふしがある。

その他

メディアは、ウクライナではロシア軍により市民が虐殺されている、という絵を描こうとしているが、シリアの時と同様信頼に足る映像はない。一方、ウクライナは携行式対戦車ミサイルジャベリンを供与されていて、戦車が壊されている。戦闘機も、空対空ミサイルによって何台か落とされているようで、制空権も完全には取れていない。

状況はシリア、アゼルバイジャンの時と似ているので次はドローン戦になるかもしれない。ロシア側のドローンがウクライナの空軍基地を爆撃し、ウクライナ側のドローンがロシアの戦車を殲滅するという構図か。

バイデンとメディアによって民主主義国家対独裁国家という対立軸を作ろうとしているが、そんな善悪は無理だろう。独裁国家が腐敗するのは真理だとしても局面としては独裁政治がいい場合もあるし、民主主義で選ばれた国が危険な場合もある。中国が中国なりの民主主義である、と強弁するのも一面の真実がある。エマニュエル・トッドが民主主義はアングロサクソンの物である、その理由は家庭の中で兄弟が平等なのはアングロ・サクソンだけだから、というのに従えば日本も含めなんちゃって民主主義だろう。

とりあえず簡単には終わりそうにないと思う。なにか日本に居てロシア人に寄り添える方法はないだろうか。

追記

ロシア語の勉強を再開する。

トランプだったら、と考えると、ロシアが攻め込んだらアメリカも軍を出す、と言って、交渉して、実際には出せないので、なんらかのディールに持ち込む事を狙ったと思う。ディールの結果ウクライナをおとなしくさせただろう。

もし、今回の経済制裁が効かず、ウクライナの戦闘が続き、民主主義陣営の結束も緩みがちな状況が続くとどうなるか。時間はどちらの味方か。各国の国民はどう動くか。日本は建前はアメリカ、心情はどっちでもいい。こんな戦争はバカバカしいというのが正直なところではないか。明らかに避けられた戦争である。