加法定理

「加法定理の証明」で検索したところ、1999年の東京大学の入試に出題されたという記事がありました。うむ。ちょっとびっくりです。どういう意図なのかなぁ。ついでにびっくりしたのが、模範回答みたいのが、ベクトルの内積 u⃗ ∙ v⃗ = |u⃗| * |v⃗| * cos θ を使って証明してたことです。さらにコメント欄で回転を使った証明は循環論法なので評価されないらしいことでさらにびっくりしました。ぜんぜん納得が行きません!!


えっと、加法定理は次のようなものです。


cos ( α + β ) = cos α * cos β - sin α * sin β
sin ( α + β ) = sin α * cos β + cos α * sin β


ベクトルの内積は、u⃗ ∙ v⃗ = |u⃗| * |v⃗| * cos θ という定義と、u⃗ ∙ v⃗ = a_1 * b_1 + a_2 * b_2 という定義のふたとおりがあります。


ベクトルの回転とは、


u⃗ = ( a_1 * cos θ - a_2 * sin θ , a_1 * sin θ + a_2 * cos θ )


のことで、これは通常、u⃗ をベクトル ( a_ 1 , 0 ) とベクトル ( 0 , a_2 ) に分解して、それぞれを  θ 回転して、
ベクトル ( a_1 * cos  θ , a_1 * sin  θ ) とベクトル( - a_2 * sin  θ , a_2 * cos  θ ) を得てそれを足すことにより証明します。
ところで、a_1 = cos α , a_2 = sin α ,  θ = β として代入すると、加法定理が証明されてしまいます。
まあ循環論法かもしれない。
詳しくは、http://d.hatena.ne.jp/gould2007/20070806 を参照して下さい。勉強になります。


追記: 参照 http://www004.upp.so-net.ne.jp/s_honma/trigonometry/additiontheorem.htm