漢字の書き順

中国語の漢字の書き順(簡体字繁体字)と日本の学校で覚える漢字の書き順がけっこう重大なところで違っています。大きくは上から下、左から右、なので細かいこと気にするなということならばそれはそれで結構ですが、漢字を覚えるという作業は形を覚えるという脳の動きの中に文字をなぞるという部分があると思うし、実際に白い紙に書くことによる記憶効果は抜群のものがありますので、書き順は気になります。
具体的には、たとえば「耳」の字は中国では「身」と同じように回りを書いてから、横棒を書いていくのに対し、日本では「耳」の場合は最後に縦棒、「身」の場合は回りを書いてから横、横、横、斜めはらい(これは中国と同じ)。と一貫性がありません。
推測ですが、たぶんもともと書き順には揺れがあり、許容度も高かったのですが、それを国家(清、中華民国、日本)が統一していく過程で日本は意見の強い人や書の大家の意見を重んじたのに対し、中国では論理性を重んじたのだと思います。「耳」は一例で、「右」、「左」などは中国では両方とも「左」と同じように横棒から書きます。日本では、「右」の字は、ノ、一、口の順に書くよう教わります。こんなの絶対ムリ!という気がしますが、文字の成り立ち上は合っているのかもしれません。
参考:ニンテンドーDS用ソフトなぞって覚える大人の漢字練習

p.s.古鳥
ふるとりというつくり(旁)があって、進むの字のしんにゅうをとったやつですね。この書き順はちょっとびっくりしました。日本で習うのは、ちょん、たて、ちょん、よこ、たて、よこ、よこ、よこ。中国(大陸でも、台湾でも)では、ちょん、たて、ちょん、よこ、よこ、よこ、たて、よこ。
田んぼの「田」の中の十字が日本ではたて、よこなのに対し、中国ではよこ、たての順(普通に「十」の字を書くときと同じ)です。むむぅ。どうしようもないですが、中国式がいいなぁ。

つづく:http://d.hatena.ne.jp/niming538/20070306