プーチンの頭の中 仮説

ウクライナ危機でプーチンが何を考えているかは彼自身しかわからないと思うものの、必要とあれば軍隊を動かすだろう、ということくらいはわかる。

NATO がどうのこうのでアメリカとの約束があったかどうか、とかよりも何度も経験している国家としてのロシアの崩壊だけは避ける必要がある。そのためにならばなんでもする、ということだろう。

1991年のソ連邦の崩壊は、ゴルバチョフノーベル平和賞をもらったりして平和に進んだようなイメージがあるかもしれないけれど、その後の経済崩壊とチェチェン紛争、などで通貨が紙切れになるような中を生き抜いてきて、なんとしてもエリツィン時代のような混乱を避けなければいけない、ということだと思う。

今のウクライナが完全に西側に属してしまったら、ウクライナのロシア人地区のウクライナ化を止める手立てはなくなってしまう。今ならば軍隊と天然ガスで威嚇するだけでなんらかの交渉が可能だけれど、次の段階ではロシア人を守るために軍隊を本当に出さざるを得なくなり、そうなればアメリカによる経済封鎖、ひいては経済崩壊、国家の崩壊への道筋が見えている。

今ならば最悪多少の小競り合いと多少の経済封鎖で済む。選択肢はない。

いかがでしょうか。

いまこれを書きながら、調べたらプーチンエリツィンが後継者として指名したのですね。
エリツィン自身は訴追されないことを条件に退任して2007年76歳で死亡している。
ゴルバチョフも最近テレビでインタビューを受けているので存命らしい。
大した国だと思います。