中国語史プロジェクト(中国語 OED プロジェクト)提案書

中国語史プロジェクト(中国語 OED プロジェクト)提案書

国際協力による長期語彙史編纂計画の創設について


1. 提案の趣旨

本提案は、東アジアおよび世界文明に大きな影響を与えてきた 中国語の語彙史を体系的・実証的に再構築する国際プロジェクト の創設を国連に要請するものである。

中国語語彙は、長い歴史を通じて多言語・多文明の影響を受けながら形成されてきたが、その発展過程を網羅的に記録する OED(Oxford English Dictionary)型の語史辞典 は未だ存在しない。

本プロジェクトは、AI 技術と国際協力を組み合わせることで、人類共通の知的基盤としての中国語語彙史 の確立を目指す。


2. 必要性と背景

(1) 文明史的意義

中国語は東アジア文化・思想・行政体系の中核として発展し、周辺言語(サンスクリット語、チベット語、モンゴル語、満洲語、朝鮮語、日本語)からの語彙流入によって大きく影響を受けてきた。
また、仏典・聖書・近代翻訳書・現代映像翻訳など、外来文化によって語義が変化してきた。

これは 中国語語彙史が世界史の縮図である ことを意味する。

(2) 学術的必要性

一次資料は古典・中世・近代・現代の新聞・雑誌・字幕・ネット資料に散在しており、体系的な記録が不可欠である。
語義の変遷を確定するための 国際標準辞典 の必要性は高い。

(3) 技術的背景

AI を用いた大規模コーパス分析により、従来は 100 年規模とされた語史辞典編纂が、約 50 年程度に短縮可能 になった。


3. プロジェクトの基本理念

  1. 国際協力と中立性の確保
    政治的影響を排し、学術的独立性を維持する。

  2. 一次資料重視
    影印本・原典・異本校勘を基礎とし、真正性を担保する。

  3. オープンアクセス
    世界中の研究者が自由に利用できる環境を整備する。

  4. AI と人文学の協働
    AI は大量処理、研究者は意味確定・評価を担当する。


4. 組織体制

(1) 本部:台湾(中華民国)

  • 文献学の連続性
  • 学術的自由の確保
  • 中央研究院をはじめとする研究基盤

(2) データセンター:日本

  • 高信頼のデータセンター運用
  • 近代翻訳語史の一次資料が集中
  • 安定した長期運用が可能

(3) 国際協力体制

  • 台湾・日本を中核として、米国・欧州・韓国・インドなどの研究機関と連携
  • UNESCO 等の国際機関が監視・サポート
  • 外部評価委員会による透明性確保

5. 研究対象と範囲


6. 期間

  • 50 年計画

フェーズ 1(0〜10 年)

AI 基盤構築、コーパス集約、語彙リスト作成

フェーズ 2(10〜30 年)

語義クラスタリング、初出候補の抽出、暫定語史編纂

フェーズ 3(30〜50 年)

校訂・精査・辞書完成、オープンアクセス版の公開


7. 資金

  • 日本を主軸とする多国間拠出
  • UNESCO・世界銀行など国際助成機関の支援
  • オープンアクセス維持のための基金を設置

8. 期待される成果

  1. 中国語 OED(Open Chinese Historical Dictionary)
  2. 世界研究者向けのオープンデータベース
  3. 原典影印・用例辞書・時系列語義マップ
  4. 翻訳研究・比較言語学・AI 言語モデルの精度向上
  5. 中国語語彙史を人類知として体系化

9. 国連への要請事項

国連に対し、以下の採択を求める:

  1. 中国語史プロジェクトの正式承認
  2. 台湾・日本を中心とする国際組織の設立
  3. 初期予算および技術支援の確保
  4. 学術的自由を担保する国際的枠組みの提供
  5. 全成果のオープンアクセス方針の承認

10. 結語

中国語は数千年にわたり世界文明に深く影響を与えてきた。
その語彙史を体系的に整理し、一次資料に基づく国際標準辞典を編纂することは、人類にとって極めて重要な知的遺産となる。

本提案が国際社会の支持を得て実現することを強く期待する。